9年前の今日

9年前の今日。私のNGOの師匠である堀本崇さんがカンボジアで交通事故でお亡くなりになりました。「人生の到達点に夢のある生き方をしたい」そう駆け抜けた39歳の生涯でした。飛び込みでカンボジアの孤児院で働かせていただいた時がちょうど私が22歳の時。堀本さんとの別れ際に、「宮瀬くん、君ならできる!」そう背中にかけていただいた言葉。それからずっと自分に何ができるか考えてきました。ずっとです。

そんな彼の生涯を綴った本である「バッタンバンのタッカシー」をふと読み直す機会がたまたまありました。その本の一節に政治のことが書かれていました。

『現実に苦悩している人に向き合わなければ、世界全体を見ることはできない。わかりやすい例を言うと、中央を通っていくものには力があるんです。道路で言うと車とかね。道の両側に寄せられているものは、貧しいものです。時代の痛みというのは、真ん中ではなく、片隅にある。片隅に寄せられている人たちの問題を、全体の問題として受け止められなかったら、本当にその時代が抱えている問題はわからない。これが本当の政治の原点だと思います。政治っていうのは大きなものを見るだけじゃない。一人ひとりの問題から、全体を見られなかったら、それはただの権力です。』

私がいい政治家になれたかはわかりませんが、人の話を聞く、それこそ始発から終電まで聞く。そんな姿勢はこれからも全うしたいと思います。

宮瀬 英治さんの写真

 

宮瀬 英治さんの写真

 

 

政治家として、いや一人の人間として、あの世で会うであろう堀本さんに「俺、できました!」と胸を張って言える生き方を貫いていきたい。

宮瀬英治を応援する