地元が好きではなかった人-前編 Kさん(30代女性)

その日。
夜遅い時間に帰ってきた私は地元の駅に着くと「はあ……」と深いため息をついて、東口の階段を降りました。

地元が好きではなかったのです。
「古くて何も変わらない街」
「何の取り柄もないつまらない街」
「寝に帰るだけの場所」

そのように感じていました。

暗い空に浮かぶ月を見ながら駅前横断歩道の信号待ちをしていると、左側から男性の話す声が聴こえてきました。

その声は。

大きくも小さくもなく。
「遅い時間にお騒がせしてすみません」という言葉通りに、本当に人々に気を遣っているのが伝わってくる声でした。

見ると、背広を着た男性が幟の横で「地元への思い」を語っています。

昼間ではなく、夜に。
拡声器ではなく、自身の声で。
大勢ではなく、たったひとりで。

「お仕事お疲れ様でした」と、過ぎ去る人々を労いながら。

私は、その声を左耳でそっと聴いていました。
恥ずかしくて、その人の方を向いたり、近づいたり、拍手したりはできなかったのです。

でも、聴こえていました。
そして、思いました。

「こういう人が、政治家にならないといけない」
「こういう人を、選び取れる有権者でなければならない」
「こういう人が当選する街でなければ、
この街は本当に終わってしまう……!」

今まで、何も考えず、ただなんとなくで投票していた自分を恥じました。
生まれて初めて“本当に応援したい人に投票する”ということを意識したのです。

横断歩道の信号が赤から青に変わる
その数分の間に。

それが、宮瀬英治さんでした。

その場では、声をかけたり。
立ち止まって話を聴く人はいなかったけれど。
私と同じように感じている人が、絶対に他にもたくさんいるという確信がありました。

「あなたの声は皆にちゃんと届いています」

ということを、なんとかして伝えなければ!
そう強く思い、手紙を書くことにしました。
もし、またお見かけすることがあれば。その時に渡そう、と。

そのタイミングは数日後に訪れました。

ある晴れた日曜日の昼。
同じ駅前横断歩道の前で。
元気の良い大きな声で。

匿名の手紙をお渡しすると
「ありがとうございます!」
と、深々とお辞儀をされました。

その時に初めて、お顔を拝見しました。
明るく爽やかな笑顔でした。

信号が青に変わり。
歩き出した私の背中に。
もう一度、お辞儀をされている雰囲気を感じました。

見上げた空は青く。
太陽は眩しく
ふと
「この街は、変わるかもしれない」
と、
希望が見えた気がしました。

「この人なら、変えてくれるかもしれない」
「諦めないで、この街を好きになってみよう」

たった数分で誰かの人生を変えることができる『熱い想い』を持った政治家。
それが、人間・宮瀬英治さんです